エムガルティ
Emgality
エムガルティのはたらき
片頭痛は、脳内にCGRP*という物質が増え、脳の血管に作用して起こるといわれています。
エムガルティは、CGRP*のはたらきをおさえ、片頭痛発作が起こるのをおさえると考えられています。
*カルシトニン遺伝子関連ペプチドの略
エムガルティの効果
エムガルティ投与によって、
- 片頭痛日数が減る
- 急性期治療薬※を使う日数が減る
- 頭痛が続く時間が短縮する
という効果が期待できます。
※痛くなった時に使うお薬
エムガルティの投与方法
エムガルティは皮下注射になります。
初回に2本、以降は1ヵ月間隔で1本注射します。
エムガルティの使い方
エムガルティはお腹(腹部)、太もも(大腿部)、上腕部又はお尻(臀部)に注射できます。ただし、傷や発赤等のある部位やへその周辺(5cm以内)には注射しないでください。
よくみられる副作用
エムガルティでよくみられる副作用は、注射部位反応です。
注射部位反応 | 注射をした部位(お腹、太もも、腕、お尻)に痛み、発赤、かゆみ、内出血や腫れなどが生じる反応です。多くの場合、注射した日に出現し、数日以内に消失します。 その他の副作用として、皮膚のかゆみ、じんま疹、発疹などが報告されています。 |
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重篤な過敏症について
まれな副作用として、重篤な過敏症が起こることがあります。特に次のような症状があらわれた場合は、速やかに受診をお願いします。
重篤な過敏症反応は、本剤投与後数日たってからあらわれることもありますので、ご注意ください。
- 皮膚に今までとは違う発疹、かゆみが出た。
- 息苦しい(呼吸困難もしくはのどが締め付けられるような感じ)。動悸(どうき)がする。
- 顔、まぶた、唇・舌やのどが腫れた。声がでにくい。
- 寒気がしたり、発熱がある。汗をかく。
- ふらついたり、意識がもうろうとする。
自己注射について
当院では、3か月のエムガルティ注射後、在宅自己注射が可能となります。
毎月 1日決められた日に仕事や余暇のスケジュールを考えながら受診をしなければならず、特に仕事のある方には受けにくい治療でありましたが、今後、自己注射による治療は、通院時間や通院費用などの負担を軽減し大変便利です。
また、ご自身で注射を行うことに慣れてきましたら、まとめて処方することも可能となりますので、ご自身のライフスタイルに合わせて治療を行うことが期待されます。