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※診療の予約は不要です(MRIの予約は可)
※必要に応じて当日のMRI/CT検査も行います

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Zutsu Café

頭痛カフェ

Vol.5

頭痛が偉大な学者や哲学者の思想に影響を与えたかもしれません。

「人間は考える葦である」と言う言葉で有名なブレーズ・パスカルは17世紀のフランスの哲学者、科学者、宗教思想家、文学者です。自分の体の右側に深遠がポッカリと口を開けているのが見え、それを恐れていつも体の右側に椅子を積み上げておいていたそうです。この「パスカルの深淵」は片頭痛による半盲だった可能性があります。パスカルはキリスト教を擁護し人々を導く「パンセ(瞑想録)」の執筆に着手するも、強烈な頭痛を伴う病によって39歳で死去しました。

精神分析の創始者として知られるジグムント・フロイトは、エディプスコンプレックスを発見し、夢分析を確立しました。フロイトの手紙に「私の健康は上々だった。日曜日には軽い片頭痛が起こって生活を規則正しいものにした」とあります。頭痛が起こるメカニズムも解明されていない時代にありながら、ライフスタイルに着目する対処法を身に付けていたフロイトの慧眼には驚かされます。フロイトは持病の頭痛に加え、パニック障害にも苦しんだことから、心のありかたに関心を持つようになり、精神分析の道を開いたのです。

パスカルのイメージ


Vol.6

その名曲は頭痛がモチーフかもしれません。

ドイツの作曲家で「楽聖」とも呼ばれるルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベンは、1807年37歳の時に「痛風性頭痛に対して抜歯」したと、書籍“ベートーベンの遺髪”に記載されています。彼の遺髪を分析した結果、高濃度の鉛が検出され、頭痛や難聴の原因としてワインの過剰摂取による鉛中毒説があります。1808年に発表された交響曲第6番「田園」第4楽章「嵐」は片頭痛の情景に似ており、また、同年発表された交響曲第5番「運命」は激しい頭痛の到来を彷仏とさせます。

ポーランドの作曲家でピアノの詩人と云われるフレデリック・ショパンも少年期より頭痛に苦しみ、16歳の時に友人に宛てた手紙では、「頭が痛いので鉢巻をして掛け布団の下にいる」と書かれています。1839年29歳の時に書いたピアノソナタ第2番「葬送」は片頭痛発作を描いたものではないかといわれています。不安を感じさせる第1楽章は迫りくる頭痛発作の予兆、慌ただしいリズムの第2楽章は頭痛発作の到来、葬送行進曲から成る第3楽章は哀れな敗北感、そして何とも曖昧模糊たる第4楽章は頭痛後の朦朧とした状態を感じさせます。

ベートーベンのイメージ


動画#1 ハイドンの首


動画#2 卑弥呼と天照大御神