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午後 2:30~6:00

 休診  日曜・祝日・木曜午後・土曜午後
※診療の予約は不要です(MRIの予約は可)
※必要に応じて当日のMRI/CT検査も行います

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メディア情報

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【Vol.107】認知症を予防しよう(6)

Q)認知症予防に効果的な日常習慣はありますか?

A)まずは、歯の健康に留意することが大切です。物をしっかりかむことで、歯根膜から脳が刺激されることがわかっています。そのため、残存歯が少ないと脳の働きにも影響を与えます。さらに、歯周病も脳の炎症を引き起こし、認知機能が低下される要因。食べ物を「よくかむ」習慣を身につけ、毎食後には、必ず歯磨きをしましょう。
続いて、15分程度の昼寝も認知症の予防に効果的です。アルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドβが、睡眠の間に溶けて体外へ排出されるためです。ただし、60分以上昼寝すると、夜の眠りが浅くなるため、逆に認知症リスクを高めてしまいます。また、毎朝20分以上の散歩をして太陽の光を浴びると、体内時計がリセットされ、15時間後にメラトニンが分泌して質の良い睡眠がとれます。メラトニンには脳内へのアミロイドβの沈着を防ぐ働きがあります。


【Vol.106】認知症を予防しよう(5)

Q)趣味を持つことは、認知症予防につながりますか?

A)最近の報告では、趣味は毎日を充実させるだけではなく、軽度認知障害の発症リスクを下げるとされています。たとえば、料理、旅行、観劇・映画鑑賞、園芸・ガーデニング、スポーツ・運動(ダンス・散歩・水泳)、絵画、彫刻、陶芸、工芸、裁縫、音楽(楽器演奏・コーラス・カラオケ)、パソコン(インターネット・ブログ)、ゲーム(麻雀・囲碁・将棋)、文章を書く(日記・手紙)など。経験がなくても、「新たに挑戦する」ことが大切です。
また、ほかの人と交流し言葉を交わすことが、認知症予防にもなります。コミュニケーションと取ることで脳が刺激を受け、その働きを活発にします。特に家族以外の人との会話は、適度に良い緊張感が保てるので、認知力アップにつながります。地域活動や同じ趣味を持ったグループの集まりなどに積極的に参加するようにしましょう。


【Vol.105】認知症を予防しよう(4)

Q)料理づくりは、認知症予防になりますか?

A)食材の買い物自体が、立派な有酸素運動となりますが、漫然とせずに以下のことを考えながら出かけると、認知力アップにもつながります。①献立を決めて、家にない食材を覚えてから家を出る②引き返すことなく買うための道順を考えながら行く③事前に予算を決め、できるだけ近い支出になるよう計算しながら買い物する。料理の前には、食材ごとの調理法を思い出したり、全体のレシピや組み合わせを考えたりと、ものごとを成し遂げるために必要な遂行能力、段取り能力を磨きます。包丁を使って切る、皮をむく、炒めたり混ぜたりするなど、手を動かす作業の連続。さらに、湯を沸かしながら材料を切ったり、ごはんを炊きながら鍋を洗うなどの二重課題(デュアルタスク)も脳を刺激しますので、同じ献立になってきたからといって、毎食できあいのもので済まさず、積極的に台所に立ちましょう。


【Vol.104】認知症を予防しよう(3)

Q)メディアとの接し方について教えて下さい。

A)テレビをつけっぱなしという生活をしている人は、一方的に情報を押し付けられている状態が続いています。能動的な刺激が少なくなり、認知症のリスク要因となりかねません。テレビは映像と音声がセットになって脳に入ってきますが、ラジオの情報は音声だけ。何か気になる情報を聞いたときに、頭の中でその様子を自分で想像することで、脳機能の活性化につながります。「見る」から「聞く」習慣に変えるのもお勧めです。一方で、自分が若いころ鑑賞した映画や、好きだったテレビドラマなどをDVDなどであらためて見るのも良いでしょう。当時の感動が鮮やかに蘇るだけでなく、新鮮味を感じることができます。さらに、記憶回想のための手がかりや集中力を維持する訓練にもなります。脳に心地よい刺激を与える「自分好みの作品」を選ぶことが大切です。


【Vol.103】認知症を予防しよう(2)

Q)生活習慣について教えて下さい。

A)日常生活でのちょっとした心がけや習慣が認知症予防のためになります。まずは、毎日の予定を立てることを実践しましょう。時間感覚を維持するために、毎朝の起床時や朝食後などに、その日に行うことの具体的な内容と、その実行時間を決めます。朝と夕方に植木の水やり、食事の支度や洗濯を何時にする、何時頃に散歩に出かけるなどの些細な予定でもかまいません。カレンダーに書き込んだり、システム手帳を使うようにするのも効果的です。
次に一言日記を書くように心がけましょう。その日に行ったことや起こったこと、あるいは感じたことなどについて、記録する習慣を生活に取りいれてみましょう。最初から箇条書きで十分と割り切って始めれば比較的長続きします。日記を書く習慣を身に付けると、その日のことを思いだす時間をつくることができます。また数日間の書き忘れ分を一気に書くことで、「近時記憶」のトレーニングにもなります。


【Vol.102】認知症を予防しよう(1)

Q)軽度認知障害について教えて下さい。

A)現在、65歳以上の高齢者のうち認知症の人は15%で462万人、さらに認知症予備軍と言われる軽度認知障害(mild cognitive impairment: MCI)の人は13%で400万人いると推計されます。すでに高齢者の4人にひとりは認知症かその前段階にいるということになります。MCIというのは、健常と認知症の中間段階(グレーゾーン)にあり、日常生活に支障はなくても、物忘れなどの症状がみられる状態のことです。そのまま過ごすと数年間で、約半数の人が認知症に進行すると言われています。最近の研究では、MCIの段階で適切な予防や治療を行えば、認知症の発症を防ぐことや遅らせることができる可能性があることが分かっています。またごく簡単な血液検査(自費)で血液中の特定のたんぱく質を調べることによりMCIのリスクを判定するMCIスクリーニング検査もあります。MCIの可能性が高い場合は、認知症予防外来において認知機能の維持と回復を目標に認知症予防プログラムを指導します。認知症予防プログラムは生活プログラム、食事プログラム、運動プログラムの3つが大きな柱となります。


【Vol.101】もの忘れと認知症(2)

Q)もの忘れ外来について教えて下さい。

A)もの忘れ外来においては初診時にゆっくりとお話しを伺います。認知症の診断には御家族のお話しが特に重要なので、可能であればいっしょに受診されることをお勧めします。次に記憶・認知機能検査をおこないます。改訂版長谷川式簡易認知症評価スケールなどが代表的で見当識、記憶、計算、言語、動作などを、口頭での質問と文字や図を書く検査で総合的に評価します。続けて画像検査をおこないます。頭部MRIにて脳梗塞、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、水頭症など認知症をきたすような脳の病気がないかを確認します。またアルツハイマー認知症では記憶と関連の深い海馬、海馬傍回の萎縮が早期にみられますが、MRI画像をVSRADというソフトで解析して萎縮の割合を算出することが出来ます。さらにアルツハイマー認知症では早期から帯状回後部などの血流低下がみられるため、脳血流シンチグラフィーで脳血流検査をおこないます。また必要に応じてビタミン、甲状腺ホルモンなど認知機能と関連する項目について血液検査をおこなうこともあります。


【Vol.100】もの忘れと認知症(1)

Q)もの忘れ外来について教えて下さい。

A) 65歳以上の高齢者のうち認知症を発症している人は2012年の時点で全国に約462万人と推計されています。今年1月に厚生労働省は、2025年には現状の1.5倍となる700万を超えるとの推計値を発表しました。高齢者の5人に1人が認知症に罹患する見通しです。
「同じことを言ったり、聞いたりする」「大事なものをなくしたり、置き忘れたりする」「時間や場所がわからなくなる」「服装がだらしなくなった」「関心があったものに興味がわかなくなった」「怒りっぽくなった」。日常生活のなかで、ふと気になって「年のせいだろう」と思う反面、「もしかしたら認知症になったのではないか?」などと心配になることがあるかもしれません。
そのようなときは「もの忘れ外来」への受診をお勧めします。もの忘れ外来では、神経心理学的検査やMRIなどの画像検査をおこない、その症状が老化からくる自然なものか、病気によるものかを診断します。
認知症は、早期診断、早期治療がとても大切な病気で、適切な治療や対応で進行を遅らせる事や、症状が改善する場合があります。


【Vol.99】「脳ドック」は脳の健康診断

Q)脳ドックで認知症はわかりますか?

A)「脳ドック」は、脳卒中になる前に危険因子を発見して、その発症や進行を防ぐことを目的とした脳の健康診断です。脳ドックは脳の全体像をみるMRI(磁気共鳴断層撮影)と脳の血管の微細な状態をみるMRA(磁気共鳴血管撮影)による画像検査が中心となります。MRIとMRAは同じMRI装置において撮像が可能です。MRIでは、脳の萎縮や脳梗塞・脳出血を見ることができるため、アルツハイマー型認知症や脳血管性認知症の診断につながります。さらに物忘れが気になる人には記憶力の低下をみるための認知力テストをおこなう事もあります。山口市の国民健康保険に加入されている74歳までの方は2割の個人負担で「簡易脳ドック」の受診が可能です。本年度の実施期間は6月1日から12月20日までです。脳ドックを行っている医療機関とあらかじめ日程の調整をし、脳ドックを受ける10日前までに保険証をお持ちの上、各総合支所国保担当窓口又は出張所・支所でお申し込みください。


【Vol.98】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直してII(25)

Q)緊張型頭痛は雲をつかむような頭痛?

A)緊張型頭痛は僧帽筋、頭板状筋や肩甲挙筋を含む後頸部筋肉群の緊張をきたす日常生活での姿勢から、下向き頭痛、肩上げ頭痛、上向き頭痛と3分類されます。
下向き頭痛が起こりやすいのは手芸、ちぎり絵、ビーズ、書道、パッチワーク、読書、絵手紙などの趣味や、草むしり、調理、貴金属製造、内職、検品、設計、大工、IT産業、袋詰め、入力業務等の前屈するような作業を長時間行った時や高い枕を使用した際などで、後頸部筋肉群が持続的に伸展した状態になります。
肩上げ頭痛は、心理社会的ストレス、不安、うつ、妄想があると必然的に肩に力が入りやすくなります。理容師や美容師、ショルダーバックや登山のリュックといった肩掛け、長距離運転、ビールケースなどの持ち上げ、抱っこやおんぶ、クーラーなどの寒冷ストレスや冷気ストレス、楽器練習や油絵、パチンコ、レジ作業等が要因となります。
上向き頭痛は、背中が丸まると首が後屈になります。また電気工事、クロス貼り、ハウスクリーニング、剪定、果実の受粉、摘果、上向きモニター監視などの作業も後頸部筋肉群を緊張させます。