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午前 9:00~12:30
午後 2:30~6:00

 休診  日曜・祝日・木曜午後・土曜午後
※診療の予約は不要です(MRIの予約は可)
※必要に応じて当日のMRI/CT検査も行います

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メディア情報

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【Vol.7】「脳が悪い」はどこが悪い?

Q)歳をとってから、毎日のように脳が悪いのですが…。

A)高齢期になると、片頭痛のような強い血管性の頭痛は減ってきますが、代わりに筋肉の緊張による“緊張型頭痛”がふえてくるのが特徴です。軽い頭痛や頭重感、頭部のしびれ、首や肩のコリなどが慢性的に続くため「脳が悪い」と表現されるのかもしれません。めまいやふらつきを伴う場合もあります。特に頭を支える頚椎(首の骨)が加齢によって変形してくると、周辺の筋に負担がかかるため緊張型頭痛が起こりやすくなります。緊張型頭痛に対しては鎮痛薬以外にも筋の緊張を和らげるお薬などが効果的です。
緊張型頭痛は危険な頭痛ではありませんが、高齢期には危険な頭痛も多く注意が必要です。頭を軽く打ったあとなどに頭の中に少しずつ出血してたまっていく慢性硬膜下血腫も高齢期によく見られます。また脳の血流量が減少する慢性脳循環不全でも頭重感などの症状をきたします。頭痛に物忘れなどの症状がある時は検査を受けてみられることをお勧め致します。


【Vol.6】「隠れ脳梗塞」は歳のせい?

Q)MRIで「隠れ脳梗塞」が見つかりましたが、年齢的なものだと言われました。

A)「隠れ脳梗塞」は正確には「無症候性脳梗塞」と呼ばれ、今まで脳卒中の既往や症状がないのにMRIなどにより脳梗塞がみられるものです。無症候性脳梗塞は60代から急に増加して、70代以降では3割以上に見つかると報告されています。しかし、無症候性脳梗塞がある場合は、ない場合よりも脳卒中をおこす危険性が10倍高くなるというデータもあるため注意が必要です。無症候性脳梗塞の最大の危険因子は高血圧症であり、まずは血圧の管理が重要です。また頚動脈エコー検査やMRA(アンギオ)をおこない、あたまの中や首の血管の狭窄などの異常が見つかった場合は脳梗塞の予防薬を服用する必要があります。脳血管の異常がない場合は年1回定期的に検査し、経過観察されることをおすすめします。無症候性脳梗塞が見つかった場合過度に心配する必要はありませんが、脳梗塞自体に変わりはなく症状を出さなかっただけに過ぎないという理解が必要です。


【Vol.5】「しびれ」は病気の黄信号?

Q)最近手の指先がジンジンしびれています。

A)ジンジン、ピリピリ、チクチク、ズキズキと「しびれ」の表現は実にさまざま。「しびれ」は日常生活において身近な症状の一つで、少し気にはなりながらも、そのまま放置されている方もいると思います。しかし、しびれは全身のさまざまな病気で引き起こされます。「しびれ」は、手足の神経に原因のある「末梢性のしびれ」と脳や脊髄に原因のある「中枢性のしびれ」とに分けられます。脳の病気の場合は、片側の手足や口唇などにしびれをきたしやすいことが特徴です。特に高血圧や糖尿病、高脂血症といった生活習慣病のある方が手にしびれをきたした時は、脳梗塞の初期症状の疑いもありますので注意が必要です。また、左右対称性に手足のしびれがくる場合は脊髄の病気の可能性があります。特に後頭部や首の痛みを伴う場合は、首の骨(頸椎)の変形やヘルニアが疑われます(X線やMRIによる検査で診断可能です)。このような「しびれ」の黄点滅を見過ごさないようにしましょう。


【Vol.4】冬のお風呂はご用心

Q)お風呂から上がる時立ちくらみがすることがあります。

A)日本人はお風呂好きの国民で、「お風呂は百病を防ぐ」ともいわれます。しかし、入浴に関係した事故や死亡も多く、特に寒い時期に集中しています。その多くは、入浴前後の血圧の変動が関与しています。寒い脱衣場や浴室では、血管が収縮して血圧は上昇します。さらに高温のお風呂では熱さのため交感神経が緊張して血圧を上昇させます。特に高血圧の方は血圧が上がりやすく、血管が破綻して脳出血をおこす危険性があります。一方、入浴により体温が上昇すると血小板同士がくっつきやすくなります。さらに発汗により血液が濃くなるため血栓を生じて脳梗塞をおこしやすくなるのです。お風呂に入る際は「入浴前後にコップ一杯の水分補給」「冬期間は脱衣場や浴室を暖めておく」「風呂の温度は38℃から40℃」などの注意が必要です。中高年の方がお風呂で立ちくらみやめまいをきたす場合は動脈硬化による脳の血流障害の可能性もありますので、脳の検査をお勧め致します。


【Vol.3】「めまい」が脳梗塞の前ぶれ?

Q)夜中目覚めてトイレにいくとき、目が回りしばらく動けなくなることがあります。

A)「めまい」はいろいろな原因でおこりますが、脳の血流障害が原因となることもあります。後頭の動脈(椎骨脳底動脈)の血流が悪くなると、体のバランスに関係する脳幹、小脳や内耳の機能が損なわれ、「天井がぐるぐる回る感じ」「雲の上を歩くようなふわふわした感じ」や「一瞬目の前が真っ暗になる」などの症状をおこします。加齢や生活習慣病による動脈硬化のために血管の壁が肥厚して内腔が狭くなり、一過性に脳の血流障害が引き起こされるのです。さらにこの狭くなった血管が血栓により完全につまってしまうと、血液が全く流れなくなって脳梗塞をひきおこしてしまいます。脳梗塞へ移行する前にMRIなどの検査により初期診断をおこない、脳循環を改善させ血栓の形成を予防するお薬の服用が必要です。特に高血圧、糖尿病、高コレステロール血症などの生活習慣病を有する方で「めまい」の症状があれば専門の医療機関へ御相談ください。


【Vol.2】

Q)頭痛のため毎日のように市販の鎮痛薬を飲んでいますが、最近あまり効きがよくありません。

A)頭痛持ちの人が、鎮痛剤をのみすぎることで、頭痛が取れなくなったり、痛みがひどくなることがあります。これは「薬物乱用頭痛」あるいは「薬剤誘発性頭痛」ともいわれ、脳の痛みに対する制御作用が薬を飲みすぎることにより乱れ、逆に痛みを誘発してしまうことが原因です。3ヶ月を越えて、1ヶ月に15日以上同じ鎮痛薬を服用していることが診断のめやすとなります。特に“最初効いていた鎮痛薬が効かなくなった”、“頭痛が前よりひどくなって頭痛の性状も変わった”、などの場合には薬物乱用頭痛が強く疑われます。この場合には鎮痛薬の服用が悪循環を招いているので、その薬剤の服用を中止する必要があります。鎮痛薬は月10回までであれば早め早めに服用することがコツですが、それ以上の場合には予防薬を服用して頭痛の回数や頻度を減らすのも薬物乱用頭痛にならないためのひとつの方法です。専門の医療機関へご相談ください。


【Vol.1】

Q)片頭痛に悩まされています。片頭痛の特効薬があると聞いたのですが本当ですか?薬局で買えるのでしょうか?

A)片頭痛の特効薬として登場したのが「トリプタン」と呼ばれるお薬です。片頭痛は頭の血管の拡張と炎症により「痛み物質」が放出されることが原因です。鎮痛薬は、「痛み物質」が痛みの信号を脳に伝達するのをブロックする作用があります。しかしどんどん「痛み物質」が作られ出すと鎮痛薬ではとても追いつかなくなります。トリプタンの場合、頭の血管を収縮させ片頭痛の原因である炎症を抑えるため、痛みがひどくなってからでも効果がある点が非常に画期的です。
水道の蛇口が壊れて、水漏れが起こっているのに例えてみましょう。水の量が少ない場合には漏れた水を拭き取ることができます(鎮痛薬)が、どんどん漏れる量が増え水びたしになると間に合わなくなります。でも、壊れた蛇口を直せば(トリプタン)、水は漏れなくなります。
トリプタンは市販薬ではなく、医師の処方箋が必要です。片頭痛の原因に直接作用する薬なので、まずは頭痛自体の正しい診断が重要です。専門の医療機関へ御相談ください。