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午後 2:30~6:00

 休診  日曜・祝日・木曜午後・土曜午後
※診療の予約は不要です(MRIの予約は可)
※必要に応じて当日のMRI/CT検査も行います

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メディア情報

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【Vol.83】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直してII(14)

Q)片頭痛の薬物治療についておしえてください

A)片頭痛を完治させることは難しいのですが、適切な治療により頭痛発作を消失させ、頭痛の頻度を減らすことは可能です。片頭痛治療の主体となるのは薬物治療です。薬物治療には急性期治療と予防療法があり、個々のライフスタイルや頭痛発作の程度に合わせてテイラーメイドの治療を選択します。
2000年に片頭痛の特効薬であるトリプタン系の薬剤が認可されて、片頭痛の急性期治療は格段と進歩しました。頭痛は頭の血管の拡張と炎症により「痛み物質」が放出されることが原因です。鎮痛薬は、「痛み物質」が痛みの信号を脳に伝達するのをブロックする作用があります。しかしどんどん「痛み物質」が作り出されると鎮痛薬ではとても追いつかなくなります。トリプタンの場合は、頭の血管を収縮させ片頭痛の原因である炎症を抑え「痛み物質」の放出を抑制するため、頭痛の完全な消失を可能にするのです。また鎮痛薬に見られる胃腸障害が少ないのも利点です。トリプタンは市販薬ではなく、医師の処方箋が必要な薬です。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.82】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直してII(13)

Q)“頭痛ダイアリー”はどのような日記ですか?

A)頭痛を攻略するためには、まずは「自分の頭痛を知る」ことです。そこでおすすめしたいのが “頭痛ダイアリー”です。記録をつけることで、記憶だけではわからなかったことや、自分でも気づかなかったことなどがわかるようになるのです。
いつおこったのか、どんなふうに痛むのか、どんなきっかけでおこったのか、どの程度の痛みなのか、痛みはどのくらい続いたのか、薬を飲んだかどうか、薬は効いたかどうかなどを記録します。記録を参考にして頭痛の傾向をつかむことで、頭痛が起こる誘因を避けることが出来ます。また頭痛ダイアリーをもって医療機関にかかれば、医師に症状を的確に伝えることも出来ます。
さらに、食事内容やイベントごと、睡眠時間や生理について簡単に記入してもいいでしょう。「こんな食材がきっかけで頭痛が起こる」とか、「寝過ぎた日は頭痛がおきやすい」など、思わぬ発見があるかもしれません。
頭痛ダイアリーは日本頭痛学会のホームページ(https://www.jhsnet.net/)からもダウンロードできます。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.81】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直してII(12)

Q)片頭痛の前ぶれはどのようなものですか?

A)片頭痛持ちの人の中には、頭痛が起こる前に「前兆」や「予兆」と呼ばれる前ぶれがある人がいます。最も多い「前兆」は“閃輝暗点”と呼ばれる症状で、目の前で光がキラキラする、視野の中にギザギザした明るい模様が見られる、視野の一部がかけるなどがあげられます。これが5~60分程度続いた後に、激しい頭痛がおこるのです。前兆には閃輝暗点だけでなく、体がしびれたり、しゃべりにくくなる症状もあります。ただし脳梗塞の前ぶれでもこれらの症状はおこりますので、一度検査を受けられることをお勧めします。
このような前兆は一部の人にしかみられませんが、「何となく頭痛がきそうだ」という「予兆」はたいていの人に現れます。例えば「肩がこる」「生あくびが出る」「眠気を感じる」「食欲が増す」「甘いものが食べたくなる」「イライラする」「気分がよくない」「体がむくむ」といった状態です。特に、片頭痛が起こる前に肩こりがひどくなる人が多く「肩こりからくる頭痛」と間違われることもあるのです。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.80】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直してII(11)

Q)片頭痛を誘発しやすい料理はありますか

A)片頭痛の患者さんには和食系の料理はお勧めですが、イタリア料理や中華料理はあまりお勧めできません。まずはイタリア料理ですが、食前に出される赤ワインはポリフェノールという血管拡張物質を含んでいます。次にイタリア料理に好んで使われるオリーブオイルやチーズ、さらにデザートのチョコレートにも血管拡張物質であるチラミンが大量に含まれています。また中華料理にふんだんに使われるうま味調理料であるグルタミン酸ナトリウムに血管を拡張させる作用がみられ、中華料理を食べ始めると頭が痛くなる症候を総称して中華料理症候群と呼ばれます。さらにホットドック頭痛といって、ハムやソーセージに含まれる亜硝酸ナトリウムという保存料も血管を拡張させることが知られています。またダイエット飲料等に使用される人工甘味料のアスパルタームで頭痛が誘発される場合もあります。ただし片頭痛と食品の関係は個人差が大きく、日本人は比較的鈍感との意見もあります。あくまでも悪条件が重なった場合が危険信号と言えそうです。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.79】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直してII(10)

Q)片頭痛を予防する料理はありますか

A)片頭痛の患者さんには和食系の料理がおすすめです。和食には片頭痛に予防効果があるとされるマグネシウムやビタミンB2が多く含まれる食材を使った料理が多いのです。
マグネシウムには血管収縮を起こす「血小板の凝集」を抑制して、脳血管の緊張を改善する作用があります。
大豆には多くのマグネシウムが含まれますので、納豆、豆腐、味噌汁が食卓に並んだ和朝食は頭痛に最適です。醤油のかかったほうれん草のおひたしを添えるとよりいいでしょう。大豆以外には黒豆にも多く含まれます。
また御飯に関して、玄米は白米に比べてマグネシウムやビタミンB群、食物繊維を豊富に含んでいます。最近の炊飯器では簡単においしく炊くことが出来ますので是非試して下さい。
ひじき、わかめ、のり等の海草類にも多く含まれます。魚貝類ではほたてやカキに豊富です。
おやつにはアーモンド、カシューナッツ、落花生等のナッツ類がおすすめです。
またビタミンB2は肉類では牛、豚、鶏のレバー、魚類ではうなぎ、さば、ぶり、いわしに多く含まれています。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.78】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直してII(9)

Q)片頭痛の誘因はどのようなものですか?

A)年末年始にひどい頭痛で寝込んでいたと言われる女性の患者様が外来で多く見受けられます。実は年末年始は1年の中で片頭痛の発作が起きやすい時期の1つです。大晦日は1年のほこりをおとす大掃除をして、さらにおせち料理作りと大忙しで気が張っているため脳の血管は収縮しています。そして元旦の朝、ゆっくりお昼近くまで寝ていると、緊張が緩んで血管が拡張してしまいひどい頭痛発作を引き起こすのです。さらにお正月早々親戚などの来客がある場合は、朝からおもてなしの準備に追われて食事を摂る間もなく緊張状態が続くため、反動もより大きくなり低血糖も血管拡張に拍車をかけます。また夫婦どちらかの実家で正月を過ごす場合も要注意です。夫の実家へ行く場合は嫁の立場での緊張があり、自分の実家で過ごす場合は逆に気が緩みすぎてしまい、どちらも頭痛発作の火種となりかねません。今年の年末は早めに準備を始めて、来年のお正月は御家族だけで静かに過ごされるのもよいかもしれません。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.77】「脳ドック」へ行こう

Q)くも膜下出血にならないようにするにはどうすればよいでしょうか?

A)最近30代の女性歌手がくも膜下出血で倒れたのがきっかけで、マスコミなどでも脳ドックが話題になっています。脳ドックは、脳卒中になる前に危険因子を発見して、その発症や進行を防ぐことを目的とした脳の健康診断です。くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤を破裂する前に発見できるのです。
脳ドックはMRIとMRA(血管撮影)が中心となります。造影剤は使わないので、痛みや危険を伴わず検査をおこなえるのが特徴です。脳動脈瘤以外にも、無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)や無症候性脳腫瘍などがみつかることがあります。
身内に脳疾患の既往がある人、高血圧・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病がある人、責任のある立場の方のリスクマネジメント等に特にお勧めします。
山口市の国民健康保険の場合は2割の個人負担で簡易脳ドックを受けられます。医療機関とあらかじめ日程の調整をし、脳ドックを受ける10日前までに各総合支所国保担当窓口又は出張所・支所でお申し込みください。今年度の簡易脳ドックの実施期間は12月20日までです。

脳ドックの詳細については「脳ドックのご案内」ページをご覧ください。


【Vol.76】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直してII(8)

Q)片頭痛の誘因はどのようなものですか?

A)スポーツの秋が到来しましたが、片頭痛の患者さんは運動によって頭痛発作を誘発あるいは増悪させることがあるため注意が必要です。
運動をすると、脳の血管が急に拡張するため、頭痛がおこりやすくなるのです。特に屋外のスポーツは、日差しの強い中でおこなわれると頭皮の温度が上がるため血管の拡張を助長します。また屋内のスポーツでも、室内が熱気に満ちて気温も上昇すると、血管の拡張をひきおこすのです。
大人だけではなく子供の片頭痛でも同様で、学校の体育の時間に頭が痛くなって、保健室で休むことが多くなります。サボっているのではと誤解されやすいので、担任の先生へ片頭痛持ちであることを説明しておく必要があります。
運動時の頭痛を避けるためには、急激な体温の上昇を避けるため、まめに水分補給をして、冷たいタオルでクーリングすることです。また頭痛発作が出現した際は無理をせず休憩することも大切です。その際、屋外の場合はなるべく日陰をさがして休む、屋内の場合も通気のよい場所を見つけることです。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.75】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直してII(7)

Q)片頭痛の誘因はどのようなものですか?

A)季節でいえば、夏は片頭痛を起こしやすい季節といえます。真夏の太陽の光が眼に突き刺さると、眼の神経からの情報を受ける後頭葉を刺激して片頭痛を起こすことが多いのです。特に海水浴に出掛ける際は注意が必要です。波間に乱反射する太陽の光を浴びて脳が興奮し、さらに炎天下にさらされると脳の血管が拡張するため頭痛発作を起こしやすくなるのです。特にこの時期高い気温の中での頭痛は「熱中症」と診断されてしまう可能性もあります。熱中症は高温下で体温調節が出来なくなり体温が上昇してしまう機能障害ですが、頭痛、めまい、吐き気、倦怠感のほか、意識障害、錯乱、昏睡、けいれんを起こすこともあります。
また片頭痛の患者さんは、温度差と同時に、気圧の変化に対しても敏感です。これは、低気圧が近づくと、抑えが弱くなるため身体といっしょに脳の血管が膨張しやすくなるためです。そのため、天気が悪くなる前は頭痛がおきやすくなるのです。特に台風が接近しているときは、頭痛にも警戒が必要です。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.74】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直してII(6)

Q)片頭痛の誘因はどのようなものですか?

A)ゴールデンウィークは片頭痛発作がおきやすい要注意期間の一つです。睡眠や食事などの生活パターンが変化して、通常の休日以上に脳の血管が緩みやすい環境になるからです。さらに今年は連休後半に日差しが強く気温もあがり、片頭痛持ちの方にとっては最悪のコンディションだったと言えましょう。急に日差しの強い外へ出たりすると、頭皮の温度が上がり血管が広がって、頭痛発作を起こしやすくなるのです。またこの期間に車で行楽地へ遠出するのもよくありません。頭痛持ちの方にとっては車の振動が苦手な場合が多いにもかかわらず、道路の渋滞のため通常よりも時間がかかってしまい、さらに行楽地でも人混みにまみれて頭痛発作を起こしやすくなるのです。連休明けの私の外来へ来られた患者様達も頭痛薬の消費がいつもより多かったようです。今年、せっかくの連休を頭痛で寝込んでしまい無駄にすごしてしまった方は来年への教訓として、連休にせず数日置きに予定や仕事を入れる、遠出や人混みへの外出をしない、強い日差しを避ける、など心掛けましょう。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。