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午前 9:00~12:30
午後 2:30~6:00

 休診  日曜・祝日・木曜午後・土曜午後
※診療の予約は不要です(MRIの予約は可)
※必要に応じて当日のMRI/CT検査も行います

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メディア情報

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【Vol.53】「脳ドック」はいかがですか

Q)脳に病気があるかどうか心配なのですが

A)「脳ドック」は、脳卒中になる前に危険因子を発見して、その発症や進行を防ぐことを目的とした脳の健康診断です。脳ドックにより、無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)、未破裂脳動脈瘤、無症候性脳腫瘍などがみつかることがあります。
脳ドックの検査項目はMRIとMRA(血管撮影)が中心となります。血管撮影といっても造影剤は使わないので痛みや危険はありません。
脳ドックのおいて重要なのは、受診結果の十分な説明と納得、万が一異常が発見された場合の適切な指導や治療による対応です。身内に脳疾患の既往がある人、高血圧・高脂血症・糖尿病・喫煙・肥満などの危険因子がある人、責任のある立場の方のリスクマネジメント等に特にお勧めします。
山口市の75歳未満の国民健康保険の被保険者は2割の個人負担で受診が可能です。実施期間は6月1日から11月30日までです。脳ドックを行っている医療機関とあらかじめ日程の調整をし、脳ドックを受ける10日前までに保険証をお持ちの上、各総合支所国保担当窓口又は出張所・支所でお申し込みください。

脳ドックの詳細については「脳ドックのご案内」ページをご覧ください。


【Vol.52】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直して(17)

Q)更年期を過ぎれば片頭痛の発作がなくなりますか?

A)片頭痛は年代と共に痛みの性質が変わっていく慢性進行性の病気と考えられています。更年期以降、女性ホルモンの衰退と共に片頭痛に典型的なズキンズキンという拍動性の痛みからどんよりした重苦しい痛みに変わりやすくなります。また精神的ストレスや肩こりなどの身体的ストレスが重なると共に、頚椎の変形によって筋や筋膜に負担がかかってきて緊張型頭痛を合併しやすい時期でもあります。片頭痛の発作の頻度が増えて毎日のように頭痛をきたすようになると、「変容型片頭痛」と呼ばれることがあります。その中には鎮痛薬の飲み過ぎが原因となる「薬物乱用頭痛」が含まれます。通常更年期を過ぎると、痛みに対する脳の過敏性が低下するため徐々に片頭痛の発作は減少していきます。ところが鎮痛薬の乱用を続けることにより、脳の過敏性が徐々に増してきて通常は感じないような軽い痛みまで感じとるようになり、鎮痛薬の効果が切れると痛み出すという悪循環を招くのです。薬物乱用頭痛になると、更年期を過ぎても頭痛に悩まされるのです。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.51】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直して(16)

Q)妊娠中は片頭痛の発作が軽くなりますか?

A)妊娠中は片頭痛の発作が軽減することがわかっています。妊娠中は女性ホルモンの変動が少なくなるからです。それでも妊娠半ばまで片頭痛発作をおこすことがあり、薬剤使用時期が問題となります。最終月経初日から27日目(妊娠3週末)までは無影響期ですが、妊娠4週からは胎児の器官形成時期のため薬剤の使用は控えます。この時期は、部屋を暗くして熱冷ましシートなどを利用して頭を冷やすなどの対処療法をおこないます。急性期治療薬として完全に安全とされる薬剤はありませんが、発作が重度で治療が必要な場合は比較的安全性の高いアセトアミノフェンが推奨されています。また片頭痛の予防薬としてはビタミンB2以外は避けた方がよいでしょう。
一方、出産後は1ヶ月以内に半数以上の患者で片頭痛が再発しています。授乳中は薬剤の母乳への移行が問題となるため、基本的には薬は避けるべきです。トリプタンもわずかに母乳へ移行するのですが、スマトリプタン(イミグラン)は服用後12時間経てば、いったん排乳したうえで授乳すれば赤ちゃんにはほぼ影響がないと考えられています。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.50】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直して(15)

Q) 月経時の頭痛は片頭痛ですか?

A) 片頭痛は、男性と比べると女性の方が約4倍多いと言われています。片頭痛は女性ホルモンと関係が深く、思春期以降の女性に圧倒的に多くなるためです。
月経は片頭痛の誘因としてあげられます。片頭痛持ちの女性の約半数は、月経に関連して片頭痛が起こることを自覚しています。この月経時片頭痛は月経開始2日前から月経3日目までに多く、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンが急激に下がることが誘因だと言われています。月経時に起こる発作は他の時期に比べ痛みが重度で持続時間が長く、治療抵抗性で日常生活への影響が大きいのが特徴です。月経時片頭痛の急性期治療としてはトリプタンが勧められますが、トリプタンを早期に服用しても効果が十分でない場合には鎮痛薬を併用すると効果的です。月経時に常に片頭痛発作がある場合は、この期間だけをねらった短期予防療法等もおこなわれます。
また女性ホルモンと言えば、経口避妊薬の服用により片頭痛がおこったり発作がひどくなったりする場合もありますので注意しましょう。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.49】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直して(14)

Q)片頭痛の発作時にカフェインが効きますか?

A)軽い片頭痛なら、コーヒーや紅茶などのカフェインを含んだものを飲むと症状が軽くなることがあります。これはカフェインの血管収縮効果によるものです。痛みがきそうと思った時点で、早めに飲むのがコツです。ただし1日200mg以上のカフェインを摂取していると、カフェインが切れた際にカフェイン離脱頭痛がおこる可能性があります。カフェインはコーヒー1杯あたり50~100mg、お茶では玉露160mg、煎茶20mg、番茶10mg、紅茶30mg程度含まれます。またドリンク剤、鎮痛薬、風邪薬などにも含まれますので摂り過ぎには注意しましょう。
ところで、フィーバーフューというハーブにも片頭痛に対する予防効果があります。キク科の植物で日本名は夏白菊、その名のとおり、夏に白い可憐な花を咲かせます。有効成分のパレテノライドが、片頭痛の引き金となるセロトニンの放出を抑えると言われています。1600年代のイギリスでも治療に使われており、最近では学会の治療ガイドラインでも推奨されています。(注:妊娠中、授乳中の方は飲用しないでください)

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.48】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直して(13)

Q)片頭痛の治療についておしえてください。

A)片頭痛の急性期の頭痛発作にはトリプタンや鎮痛薬を使用しますが、つらい頭痛発作が月に何度も起こる場合には予防療法を併せて行います。また頭痛の回数は少なくても頭痛の程度がひどくクオリティ・オブ・ライフ(QOL)を損なうような人、発作に対する不安感や恐怖感が強い人、脳梗塞・心筋梗塞などの合併症や副作用のためトリプタンなどの急性期治療が行えない人にも予防療法は勧められます。予防療法によって、頭痛発作の頻度を減らし、痛みの程度を軽くするなどの効果が期待できます。予防療法で使用される薬剤は、降圧薬、抗てんかん薬、抗うつ薬、抗アレルギー薬など非常に多彩です。片頭痛に高血圧、てんかん、うつ、喘息などの病気を併せ持つ場合は双方を治療できる薬剤を選択します。予防療法の効き目を評価するには少なくとも2ヶ月を要します。片頭痛のコントロールが良好になれば、徐々に予防薬は減量して中止も可能です。また効き目が悪い場合は他の薬剤への変更を考慮します。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.47】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直して(12)

Q)片頭痛の治療についておしえてください

A)中等度以上の片頭痛の発作に対する急性期治療としてはトリプタンが推奨されています。トリプタンは鎮痛薬と比べて強い薬だと誤解されている方がいます。鎮痛薬は見かけの痛みを抑えるだけですが、トリプタンは片頭痛の本質に作用して痛みを消失させる薬だと言えるでしょう。トリプタンをいざというときのために大事にとっておいて、どうしようもなく辛くなったときに使ったけれど効かなかったという感想を聞くことがあります。トリプタンは頭痛発症後早期の服用が最も効果があるため、片頭痛の発作がおこった時には早めに飲むことが大切なのです。ただし片頭痛の予兆や前兆の時点で服薬した場合は効果がない場合がありますので、自分にあった服薬のタイミングをみつけることが必要です。また現在トリプタンは国内に4種類あり、患者1人1人でそれぞれの種類に対する効き目に違いがあります。つまり、一度トリプタンを使用して効果がなかったからといってあきらめることなく、別の種類を試してみるのもひとつの方法です。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.46】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直して(11)

Q)片頭痛の治療についておしえてください

A)片頭痛を完治させることは難しいのですが、適切な治療により頭痛発作を消失させ、頭痛の頻度を減らすことは可能です。片頭痛治療の主体となるのは薬物治療です。薬物治療には急性期治療と予防療法があり、個々のライフスタイルや頭痛発作の程度に合わせてテイラーメイドの治療を選択します。
2000年に片頭痛の特効薬であるトリプタン系の薬剤が認可されて、片頭痛の急性期治療は格段と進歩しました。頭痛は頭の血管の拡張と炎症により「痛み物質」が放出されることが原因です。鎮痛薬は、「痛み物質」が痛みの信号を脳に伝達するのをブロックする作用があります。しかしどんどん「痛み物質」が作り出されると鎮痛薬ではとても追いつかなくなります。トリプタンの場合は、頭の血管を収縮させ片頭痛の原因である炎症を抑え「痛み物質」の放出を抑制するため、頭痛の完全な消失を可能にするのです。また鎮痛薬に見られる胃腸障害が少ないのも利点です。トリプタンは市販薬ではなく、医師の処方箋が必要な薬です。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.45】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直して(10)

Q)“頭痛ダイアリー”についておしえてください

A)頭痛の性状は実に様々です。この痛みを上手にコントロールするためには、まず「自分の頭痛を知る」ことが大事なのです。そこでおすすめしたいのが “頭痛ダイアリー”です。記録をつけることで、記憶だけではわからなかったことや、自分でも気づかなかったことなどがわかるようになるのです。
いつおこったのか、どんなふうに痛むのか、どんなきっかけでおこったのか、どの程度の痛みなのか、痛みはどのくらい続いたのか、などを記録して頭痛の傾向をつかみます。そうすることで、頭痛が起こりそうなときは早めに休むとか、人込みにでかけると頭痛がおこっていればそれを避ける、といった対処法がわかります。
また頭痛ダイアリーは医療機関にかかるときにも役立ちます。症状を的確に伝えることで、正確に診断してもらえるのです。さらに、食事内容やイベントごと、睡眠時間や生理について簡単に記入してもいいでしょう。「こんな食材がきっかけで頭痛が起こるんだ」とか、「寝過ぎた日は頭痛がおきやすいんだ」など、思わぬ発見があるかもしれません。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。


【Vol.44】あなたの、いつもの頭痛を見つめ直して(9)

Q)片頭痛には前ぶれがありますか?

A)片頭痛持ちの人の中には、頭痛が起こる前に「前兆」や「予兆」と呼ばれる前ぶれがある人がいます。最も多い「前兆」は“閃輝暗点”と呼ばれる症状で、目の前で光がキラキラする、視野の中にギザギザした明るい模様が見られる、視野の一部がかけるなどがあげられます。これが5~60分程度続いた後に、激しい頭痛がおこるのです。前兆には閃輝暗点だけでなく、体がしびれたり、しゃべりにくくなる症状もあります。
このような前兆は一部の人にしかみられませんが、「何となく頭痛がきそうだ」という「予兆」はたいていの人に現れます。例えば「肩がこる」「生あくびが出る」「眠気を感じる」「食欲が増す」「甘いものが食べたくなる」「イライラする」「気分がよくない」「体がむくむ」といった状態がそれで、その後に頭痛が起こるのです。特に、片頭痛が起こる前に肩こりがひどくなる人が多く「肩こりからくる頭痛」と間違われることもあります。前ぶれを的確に把握しておくことで、それをうまく利用して早めに薬を飲み、対処をすることもできるのです。

治療については「頭痛外来」ページ をご覧ください。