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午後 2:30~6:00

 休診  日曜・祝日・木曜午後・土曜午後
※診療の予約は不要です(MRIの予約は可)
※必要に応じて当日のMRI/CT検査も行います

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メディア情報

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【Vol.23】 脳梗塞注意報(その4)

Q)脳梗塞はどうしたら防げますか?

A)脳梗塞の発症を予防するため、あるいは再発を防ぐためには、その危険因子を知っておくことが大切です。
<高血圧>高血圧は脳卒中を起こす最大の危険因子です。高血圧が続くと血管に圧力がかかるので動脈硬化による脳梗塞を招いたり、血管が脆くなって脳出血をおこしやすくなるのです。
<心臓病>心房細動や心臓弁膜症では、心臓内に血栓(血のかたまり)ができやすくなり、血栓がはがれて脳に至ると脳梗塞がおこります。
<糖尿病・高脂血症>高血糖の状態や高コレステロール血症を放置すると、動脈硬化を悪化させて、血栓性の脳梗塞を起こしやすくなります。
その他として、肥満・喫煙・お酒の飲み過ぎ・ストレスなども危険因子になりかねません。
予防としては、塩分、脂肪分はひかえる、体力にあった運動をつづける、禁煙(たばこは百害あって一利なし!)、節酒(日本酒で1日1合まで)、脱水に注意する、ストレスや疲労をためない、入浴時の注意(37~40度のお湯で15~20分程度、脱衣所や浴室をあたためる)。
毎日の暮らしの中からできるだけ危険因子を減らし、脳梗塞の予防に努めましょう。


【Vol.22】 脳梗塞注意報(その3)

Q)脳梗塞が心配で受診したいのですが、どのような診察や検査を受けるのでしょうか?

A)脳梗塞や一過性脳虚血発作が気になり病院を受診した場合、神経学的診察が行われます。“神経学的”といっても痛みや負担はありません。瞳孔反射や眼の動き、会話や発語の具合、顔面の麻痺や知覚、腕や足の筋力や知覚、歩行や平衡感覚などを観察するのです。
脳梗塞の正確な診断には画像検査が必要です。CT検査はX線を用いた画像検査で、特にクモ膜下出血や脳出血の早期発見につながります。しかし、脳梗塞に関しては小さな梗塞や脳幹などの深い部位の梗塞の描出がやや劣ります。
MRI検査は磁気を利用した安全性の高い画像検査です。小さな梗塞や脳幹梗塞にも力を発揮します。一過性脳虚血発作の場合でもMRI検査でみると小さな梗塞が出来ている場合も多いのです。さらに、造影剤を注射せずに脳血管を描出させることも可能です(MRA)。
頚動脈超音波検査は、首(頸部)の血管の動脈硬化や血流の状態を見る検査です。血管の壁が厚くなると、血液の通り道が狭くなり脳梗塞の原因となるのです。プローブ(発振器)を首にあてるだけなので、痛みやからだへの負担もなく簡単におこなえます。


【Vol.21】 脳梗塞注意報(その2)

Q)片方の顔面がしびれるといった症状が何度かあったのですが、放っておいても大丈夫でしょうか?

A)“あれっ?おかしいな?”といったちょっとした身体の変調が、脳こうそく(梗塞)の前ぶれということもあります。
「急に片方の手足がしびれる、力が入らない」「言葉が上手にしゃべられない、もつれる」「めまいがしたり、ふらふらする」「ものが二重に見えたり、ゆがんで見える」「急に片方の眼がみえにくくなる」「まっすぐ歩けない」などの症状が現れても、5~15分程度で消えてしまうことがあります(一過性脳虚血発作)。このような危険信号が気になりつつも、“歳のせいかしら?”“疲れているのかな?”“アルコールのせいかな?”ですませてしまった経験はありませんか?たとえ血栓がつまっても、わずかな時間で溶けて血流が再開すれば大事には至りません。しかし、「血栓が溶けてなくなったから安心」というわけではありません。一過性脳虚血発作を経験した人の2~3割は数年以内に脳梗塞を発症するという報告もあるのです。
“念のために”と一度検査をおこない、なんでもなければひと安心です。万一、検査の結果、脳の血管に異常が見つかれば、早期治療によって脳梗塞への移行を防ぐことができるのです。


【Vol.20】 脳梗塞注意報(その1)

Q)「脳こうそく」と「脳卒中」は同じなのでしょうか?

A)「脳こうそく(梗塞)」とは、脳の血管がつまって血流が途絶え、脳がダメージを受けてさまざまな症状を引き起こす病気です。
脳梗塞には動脈硬化が原因で大小の血管がつまるタイプと、心臓から流れてきた血栓がつまるタイプ(脳塞栓症)とがあります。
脳梗塞の急性型として「脳卒中」という言葉が一般的によく使われます。「卒」は突然にという意味で、「中」は“中毒”で使われるのと同様になにかにあたる(中る)の意味です。つまり脳卒中は“なにかにあたったかのように突然発症する”のです。さらに平安時代から“悪い風や気にあたる”という同様の意味で中風(ちゅうふう、ちゅうぶう、ちゅうぶ)や中気という言葉も使われていました。
ところで、“あたらない”脳梗塞もあり、MRIなどではじめて見つかるものです(無症候性脳梗塞)。さらに“あたりかける”あるいは“あたり損なう”こともあり、短時間で症状がすっかり消えてしまいます(一過性脳虚血発作)。しかし、一過性脳虚血発作は脳卒中の危険信号であり、そのまま放っておくと本当に“あたってしまう”可能性があるため、早期の対処が必要なのです。


【Vol.19】「ぐるぐる」と「ふわふわ」(その3)

Q)めまいの予防法について教えてください。

A)めまいを悪化させる誘因として、睡眠不足、ストレス、風邪などの体調不良、低気圧の接近、忙しい行事の後の疲労、生理の前後や更年期の時期などがあげられます。家事においては、台所仕事や掃除は下向きの姿勢、ふとんの上げ下ろしは上向きおよび下向きの姿勢で、めまいを誘発しやすいのです。
日常生活でのめまいの予防として、禁煙を心がけ、アルコールはたしなみ程度にしましょう。また軽いジョギング、早歩きの散歩、水泳などの運動がお勧めです。
病院ではめまいの原因によって、内耳の働きや血流を良くする薬、脳の血流を良くする薬、自律神経やストレスに対する薬などが処方されます。さらに、眼運動などの「めまいのリハビリテーション」の指導を受けて自宅でおこなうのもよいでしょう。
めまい持ちの人は、耳鳴り、耳の詰まった感じ、何となくふらつく、後ろ頭が重い、肩こりが強い、などの“前兆”がある場合の外出はさけてください。
万一めまいが起きても、あわてないことが大切です。静かな部屋で、目を閉じて安静にします。衣類をゆるめて、何回か腹式呼吸をします。めまいがよくならない場合は早めに病院へ受診してください。


【Vol.18】「ぐるぐる」と「ふわふわ」(その2)

Q)“めまい”が気になるので病院にいこうと思うのですが、どのような検査を行うのでしょうか?また“めまい”がある時でないと診断してもらえないのでしょうか?

A)「めまい外来」においては、めまいの原因が内耳(三半規管や耳石)にあるのか脳にあるのか、あるいは全身の問題なのかの鑑別が重要です。
まず、診察室においては、どのような状況で、どのような姿勢の時に、どのような“めまい”が、どのくらい続いたかなどを問診します。続けて血圧や聴力検査、眼振という目の動きの異常の観察、また体のバランスが乱れているかどうかなどの検査をおこないます。
脳の異常が疑われる場合、MRI・CT等の画像検査が行われます。特にMRIで脳の血管を描出(MRA)することも重要です。動脈硬化の影響で曲がったり狭くなったりすると流れがわるくなるからです。また頸椎(首の骨)のレントゲンを撮ることもあります。頸椎の変形によって骨の一部が血管を圧迫して血流をわるくすることもあるからです。
その他必要に応じて、心電図や血液検査なども行われます。
ちなみに、めまいの診断は“めまい”のない時でも可能なのでご安心を。


【Vol.17】 「ぐるぐる」と「ふわふわ」(その1)

Q)最近ふわふわするようなめまいが時折あります。

A)めまいの訴えはさまざまですが、めまいは大きく分けて「天井など景色がぐるぐる回る」回転性めまい、「雲の上をふわふわ歩いているような」動揺性めまい(ふらつき)、「立ち上がったらクラッとする」立ちくらみの3タイプです。
「ぐるぐる」まわる回転性めまいは耳の中(内耳)に問題がある場合が多く、耳の聞こえが悪い、耳が詰まった感じがする。耳鳴りがするなどの症状を伴うこともあります。このタイプのめまいは急な発症で症状も強い割には良性のことが多いのですが、頭痛を伴った場合やめまいが長く続く場合は小脳出血など脳卒中も疑わなければいけません。
「ふわふわ」する動揺性めまいは脳の血流障害が考えられます。このタイプのめまいは高齢者で高血圧やコレステロールが高く動脈硬化のある人によく見られ、脳梗塞の前ぶれのこともあります。口のまわりがしびれたり、呂律がまわらなくなったり、物が二重に見えるなどの症状を伴う場合は特に注意が必要です。
立ちくらみは横になった状態から急に立ち上がることによって、血圧が下がることでおこりますが、やはり脳の血流障害が原因となることもあります。


【Vol.16】 血液サーラサラ(その4)

前回の続きで脳梗塞を防ぐ血液サラサラ効果のある野菜、果物のお話です。
「アスパラガス」
グリーンアスパラガスにはβカロチン、ビタミンC・Eやミネラルが豊富。穂先の部分には“ルチン”が含まれ、毛細血管を強くし動脈硬化や高血圧を予防します。茹で過ぎると、ビタミンCやルチンが茹で汁に溶け出すので注意。
「にら・ねぎ・玉ねぎ・にんにく」
独特の匂いのもとは“アリシン”というイオウ化合物の一種です。コレステロールの増加を抑え血液をサラサラにします。アリシンは、水にさらし過ぎ・茹で過ぎで溶け出すので、短めにしましょう。
「マスクメロン」
“アデニシン”という成分が、血液をサラサラにし、血管や血液を健康に保ちます。また血圧の上昇を抑えるカリウムが豊富に含まれます。脳を活性化させる“ギャバ”も含んでいます。
「グレープフルーツ」
酸味のもとである“クエン酸”は、血液を酸化させる乳酸を減らし血液をサラサラにします。また薄皮や白いすじに豊富な“フラボノイド”は毛細血管を広げて血液の流れをよくします。ただし、グレープフルーツの成分が降圧薬などの作用を強めることもありますので注意してください。
血液をサラサラにし、健康な毎日を送りましょう。


【Vol.15】 血液サーラサラ(その3)

Q)お魚以外で脳梗塞の予防になる食材はありますか?

A)野菜にも魚と同様に血液サラサラ効果があります。ただし、野菜は100gあたりのサラサラ効果が魚より少なく持続性もないため、毎日3食欠かさずたべることが肝心です。
「ほうれん草・にんじん・春菊」 緑黄色野菜の中でも抗酸化作用のある“βカロチン”を豊富に含み、悪玉コレステロールの酸化を防いで動脈硬化を予防します。βカロチンは油と一緒にとると吸収しやすくなるので炒め物などが最適です。ただし、ほうれん草など緑黄色野菜に含まれるビタミンKは“ワーファリン”の作用を弱めるので、服用されているかたは控えめに摂取してください。
「トマト・ピーマン・いちご・ブロッコリー」 “ビタミンC”の含有量が高く、細胞を活性化させ、血管を丈夫にして血栓をできにくくします。ピーマンのビタミンCは壊れにくく加熱調理しても安心です。またトマトには抗酸化作用のある“リコピン”が含まれ、動脈硬化を予防します。リコピンは抗酸化力で、活性酸素の発生を阻止してガン抑制効果もあります。リコピンは加熱による損失が少なく、油と一緒に摂ると吸収率が高まります。オリーブ油で炒めたり、トマト煮、シチューなどに利用しましょう。
その他の野菜については次回へ…。


【Vol.14】血液サーラサラ(その2)

前回のつづきで脳梗塞を防ぐ血液サラサラ効果のある魚のお話です。
〔煮て〕
煮すぎると、血液サラサラ成分がどんどん煮汁に溶け出すため注意。煮汁は、付け合わせの野菜に吸収させれば無駄なく摂取できます(さば、さわら、さんま、にしん、ぶり、はまち、きんめだい)。
〔揚げて〕
揚げものにする場合は、衣をつけることが重要。素揚げにすると、サラサラ成分が溶け出して、血栓予防効果が40%も減少してしまいます(ししゃも、かじき、あじ、いわし、かれい、かつお、きす)。
〔蒸して〕
電子レンジ加熱なら蒸しものも簡単ですがサラサラ効果はダウン。効率よくとりたい方は蒸し器を使いましょう(さけ、いさき)。
〔ムニエル〕
薄く小麦粉をまぶして焼くムニエルは魚のうまみと栄養を閉じこめて焼けるのでおいしさも血栓予防効果も抜群(さけ、あじ)。
〔刺身〕
野菜もたっぷりのお刺身サラダもおすすめ(漬けまぐろ、あじ、いわし)。
〔缶詰〕
手軽に食べたいときにうってつけ。オリーブ油の入ったオイルサーディンはサラサラ効果がさらにアップ

他にもスープや鍋(いわしやあじのつみれ、たい、たら)、マリネ(うなぎ、サーモン、あじ、いわし、かつお)もいいかも。
血液サラサラで健康な毎日をおくりましょう。