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※診療の予約は不要です(MRIの予約は可)
※必要に応じて当日のMRI/CT検査も行います

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メディア情報

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【Vol.17】 「ぐるぐる」と「ふわふわ」(その1)

Q)最近ふわふわするようなめまいが時折あります。

A)めまいの訴えはさまざまですが、めまいは大きく分けて「天井など景色がぐるぐる回る」回転性めまい、「雲の上をふわふわ歩いているような」動揺性めまい(ふらつき)、「立ち上がったらクラッとする」立ちくらみの3タイプです。
「ぐるぐる」まわる回転性めまいは耳の中(内耳)に問題がある場合が多く、耳の聞こえが悪い、耳が詰まった感じがする。耳鳴りがするなどの症状を伴うこともあります。このタイプのめまいは急な発症で症状も強い割には良性のことが多いのですが、頭痛を伴った場合やめまいが長く続く場合は小脳出血など脳卒中も疑わなければいけません。
「ふわふわ」する動揺性めまいは脳の血流障害が考えられます。このタイプのめまいは高齢者で高血圧やコレステロールが高く動脈硬化のある人によく見られ、脳梗塞の前ぶれのこともあります。口のまわりがしびれたり、呂律がまわらなくなったり、物が二重に見えるなどの症状を伴う場合は特に注意が必要です。
立ちくらみは横になった状態から急に立ち上がることによって、血圧が下がることでおこりますが、やはり脳の血流障害が原因となることもあります。


【Vol.16】 血液サーラサラ(その4)

前回の続きで脳梗塞を防ぐ血液サラサラ効果のある野菜、果物のお話です。
「アスパラガス」
グリーンアスパラガスにはβカロチン、ビタミンC・Eやミネラルが豊富。穂先の部分には“ルチン”が含まれ、毛細血管を強くし動脈硬化や高血圧を予防します。茹で過ぎると、ビタミンCやルチンが茹で汁に溶け出すので注意。
「にら・ねぎ・玉ねぎ・にんにく」
独特の匂いのもとは“アリシン”というイオウ化合物の一種です。コレステロールの増加を抑え血液をサラサラにします。アリシンは、水にさらし過ぎ・茹で過ぎで溶け出すので、短めにしましょう。
「マスクメロン」
“アデニシン”という成分が、血液をサラサラにし、血管や血液を健康に保ちます。また血圧の上昇を抑えるカリウムが豊富に含まれます。脳を活性化させる“ギャバ”も含んでいます。
「グレープフルーツ」
酸味のもとである“クエン酸”は、血液を酸化させる乳酸を減らし血液をサラサラにします。また薄皮や白いすじに豊富な“フラボノイド”は毛細血管を広げて血液の流れをよくします。ただし、グレープフルーツの成分が降圧薬などの作用を強めることもありますので注意してください。
血液をサラサラにし、健康な毎日を送りましょう。


【Vol.15】 血液サーラサラ(その3)

Q)お魚以外で脳梗塞の予防になる食材はありますか?

A)野菜にも魚と同様に血液サラサラ効果があります。ただし、野菜は100gあたりのサラサラ効果が魚より少なく持続性もないため、毎日3食欠かさずたべることが肝心です。
「ほうれん草・にんじん・春菊」 緑黄色野菜の中でも抗酸化作用のある“βカロチン”を豊富に含み、悪玉コレステロールの酸化を防いで動脈硬化を予防します。βカロチンは油と一緒にとると吸収しやすくなるので炒め物などが最適です。ただし、ほうれん草など緑黄色野菜に含まれるビタミンKは“ワーファリン”の作用を弱めるので、服用されているかたは控えめに摂取してください。
「トマト・ピーマン・いちご・ブロッコリー」 “ビタミンC”の含有量が高く、細胞を活性化させ、血管を丈夫にして血栓をできにくくします。ピーマンのビタミンCは壊れにくく加熱調理しても安心です。またトマトには抗酸化作用のある“リコピン”が含まれ、動脈硬化を予防します。リコピンは抗酸化力で、活性酸素の発生を阻止してガン抑制効果もあります。リコピンは加熱による損失が少なく、油と一緒に摂ると吸収率が高まります。オリーブ油で炒めたり、トマト煮、シチューなどに利用しましょう。
その他の野菜については次回へ…。


【Vol.14】血液サーラサラ(その2)

前回のつづきで脳梗塞を防ぐ血液サラサラ効果のある魚のお話です。
〔煮て〕
煮すぎると、血液サラサラ成分がどんどん煮汁に溶け出すため注意。煮汁は、付け合わせの野菜に吸収させれば無駄なく摂取できます(さば、さわら、さんま、にしん、ぶり、はまち、きんめだい)。
〔揚げて〕
揚げものにする場合は、衣をつけることが重要。素揚げにすると、サラサラ成分が溶け出して、血栓予防効果が40%も減少してしまいます(ししゃも、かじき、あじ、いわし、かれい、かつお、きす)。
〔蒸して〕
電子レンジ加熱なら蒸しものも簡単ですがサラサラ効果はダウン。効率よくとりたい方は蒸し器を使いましょう(さけ、いさき)。
〔ムニエル〕
薄く小麦粉をまぶして焼くムニエルは魚のうまみと栄養を閉じこめて焼けるのでおいしさも血栓予防効果も抜群(さけ、あじ)。
〔刺身〕
野菜もたっぷりのお刺身サラダもおすすめ(漬けまぐろ、あじ、いわし)。
〔缶詰〕
手軽に食べたいときにうってつけ。オリーブ油の入ったオイルサーディンはサラサラ効果がさらにアップ

他にもスープや鍋(いわしやあじのつみれ、たい、たら)、マリネ(うなぎ、サーモン、あじ、いわし、かつお)もいいかも。
血液サラサラで健康な毎日をおくりましょう。


【Vol.13】血液サーラサラ(その1)

Q)隠れ脳梗塞があると言われました。脳梗塞を予防する食べ物ってありますか?

A)脳梗塞は脳の血管が血栓によってふさがれることにより引き起こされます。
脳梗塞を予防するには、血液をサラサラにしてくれる効果のある魚や野菜を中心とした食事が効果的です。魚に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は動脈硬化を招く血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らしてくれる不飽和脂肪酸です。さらに、血栓のもととなる血小板の働きをおさえる働きもあります。EPAとDHAの量が多い魚ほど血液をサラサラにする効果が高いと考えられます。
魚料理の王道といえば焼き魚。サラサラ効果の高いあじ、さば、さんま、ぶり、さけ、いわし、うなぎ、さわらなどがおすすめです。網焼きは先に表面を焼き、栄養やうまみを閉じこめてから身に火を通すのがコツで、サラサラ成分も保たれます。ただしEPA・DHAを含む魚の脂が落ちてしまうので焼きすぎは禁物。また、フライパンで焼く調理は魚の脂が落ちないためEPA・DHAをまるごととれます。
次回もサラサラ効果の高い魚と調理法を一挙公開しましょう。


【Vol.12】脳ドックは怖いの?

Q)健康診断と一緒に「脳ドック」を受けてみたいと思うのですが、少し迷っています。

A)「脳ドック」は、脳卒中になる前に危険因子を発見して、その発症や進行を防ぐことを目的とした脳の健康診断です。
脳ドックのメニューはMRIとMRA(血管撮影)が中心となります。血管撮影といっても造影剤は使わないので、痛みや危険を伴わず検査をおこなえるのが特徴です。
多くの人は将来の認知症(痴呆)や脳卒中への不安を抱きつつも、脳ドックの受診にはためらいがあります。万一病気が見つかった場合の覚悟が必要だからです。最近は病気の自然歴(放っておいた場合どうなるか)が徐々にわかりつつあり、治療のガイドラインも徐々に確立しつつあります。適切な指導による対応がなによりも重要です。身内に脳疾患の既往がある人、高血圧・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病がある人、責任のある立場の方のリスクマネジメント等に特にお勧めします。ただし、頭痛・めまい等の症状がある場合は直接脳神経外科などを受診されたほうがよい場合もあります。
ちなみに、山口市の国民健康保険の場合は1割の個人負担で受診が可能なので、上手に利用してください。


【Vol.11】「もの忘れ」って病気なの?(その2)

Q)高血圧症の治療を受けていますが、最近、頭痛・めまいと共に「もの忘れ」が気になります。

A)認知症(痴呆)には、脳の血管が詰まったり出血したりしておこる“脳血管性痴呆”と、脳の神経細胞が減っていく“アルツハイマー型痴呆”があります。“脳血管性痴呆”は多くの場合、高血圧症や糖尿病などの生活習慣病がベースにあります。慢性的な脳の血流障害が原因となり、もの忘れ・頭痛・めまいなどの自覚症状を有する場合もありますが、脳卒中発作により症状は階段状に悪化します。“アルツハイマー型痴呆”の場合はそのような生活習慣病がない場合が多く、徐々に「もの忘れ」がひどくなっていくため発症の時期もはっきりしません。“脳血管性痴呆”と“アルツハイマー型痴呆”は症状の経緯や画像検査などから鑑別します。
ところで、軽く頭をぶつけた後に徐々に頭の中に出血が溜まって脳を圧迫する慢性硬膜下血腫や、脳脊髄液の流れが悪くなって頭の中に水が溜まる水頭症も「もの忘れ」の症状をきたしますが、適切な治療で治る可能性がありますのでよりいっそう早期診断が重要です。


【Vol.10】「もの忘れ」って病気なの?

Q)最近「もの忘れ」がひどくなり、人の名前などがすぐに出てこないことがあります。

A)誰しも「もの忘れ」の経験はありますが、「もの忘れ」が多くなると認知症(痴呆)の始まりではないかと心配になります。では普通の「もの忘れ」と認知症の「もの忘れ」の違いはなんでしょうか。一番の違いは、普通の「もの忘れ」は体験の“一部”を忘れるのに対して、認知症は体験の“全体”を忘れてしまう点です。たとえば、普通の「もの忘れ」の場合、昼食に何を食べたかを忘れる程度で、記憶の帯は途切れることなく生活にも支障をきたしません。ところが認知症の場合は食事をしたことさえ忘れてしまうのです。つまり記憶の帯は全体の部分が抜けてしまって途切れてしまうため、時間の混乱などから生活に支障をきたしてしまうのです。また約束を忘れる場合でも、認知症では約束があったことさえ忘れてしまうのです。しかし、軽い「もの忘れ」で生活に支障をきたさなくてもその方の本来の能力や生活状況からみて異常が疑われれば、画像検査や知能検査などの客観的な評価が必要でしょう。


【Vol.9】頭痛の迷路から抜け出すには?

Q)仕事と育児で忙しい毎日なのに、最近いつも頭が重く、また時々強い頭痛と吐き気で寝込んでしまうこともあります。

A)壮年期は「片頭痛」も「緊張型頭痛」も多い時期です。思春期からおこっているズキンズキンとする片頭痛の痛みは以前よりひどくなり、また仕事や家事などのストレスなどから緊張型頭痛による頭重感も起こるようになります。さらにこの2種類の頭痛のために鎮痛薬を飲むタイミングがわからず頭痛がひどくなるのを恐れてついつい飲みすぎてしまい、「薬剤乱用頭痛」を招いてしまうこともあります。
この袋小路から抜け出すにはまずは自分の頭痛のパターンを理解することが重要です。いつ、どんな痛みだったのか、どの位つづいたのかなど経過がわかるように頭痛の日記をつけることで、「片頭痛」と「緊張型頭痛」のどちらの頭痛がおこったのかがわかります。そして緊張型頭痛に対してはなるべくストレッチやマッサージなどで対処して服薬の回数を減らし、日常生活をそこなう片頭痛の痛みに対してはトリプタンなどの頭痛薬を使用するのが治療の基本です。


【Vol.8】「更年期の頭痛」ってあるの?

Q)最近、頭痛やめまいをきたすことが多くなったのですが、更年期のせいでしょうか?

A)更年期には女性ホルモンの急激な低下に自律神経がついていけず、ほてり、のぼせ、急な発汗などの更年期障害をきたすことが知られていますが、頭痛やめまいなどの精神神経症状が前面にでることも珍しくありません。また更年期のころは精神的ストレスと肩こりなどの身体的ストレスが重なり緊張型頭痛をきたしやすくなります。ただし頭痛やめまいを更年期の症状と診断するには脳の病気が隠れていないことが前提です。“今までと違う感じの頭痛やめまいがある”場合はやはり注意が必要です。
このような更年期の頭痛を改善させるのに、植物性エストロゲンの含まれた食品である大豆、ライ麦、ごま、エンドウ豆、インゲン豆などの摂取をお勧めします。特に、女性ホルモン様作用のあるイソフラボンを多く含む大豆は、片頭痛の予防効果のあるマグネシウムを多く含むことでも知られています。又、首すじや肩の適度なマッサージやストレッチも効果的です。